看護師に人気のある診療科目は何科?という質問がある。看護師でなく、どんな職業でもいえることだが、人気どうこうではなくどんな仕事がしたいのかが一番大切なことだろうと思う。人気の理由が「仕事が楽だから」とか「給料が高いから」とか「格好がいいから」という低レベルの人気は、やがて離職率のアップにしか繋がっていかないだろう。
看護師としての目標や、自分自身の資質が何科に向いているのかなど、改めて考え直すことから始めることが大切だろう。他人の人気に左右されるような甘い選択はしない方がいいのだ。まず、自分の資質を客観的に分析しよう。
あなたが、看護師としての知識や技術を最大限に生かしたいのなら、最先端の医療現場で働くようにしたいものだ。そんな人に最適なのが、救命救急やICU、手術室、外科病棟といった職場での働き方である。
患者一人ひとりと、じっくり向き合いたいと考えるのであれば、比較的入院期間が長い内科病棟勤務がおすすめだ。もしも、あなたが緊急性を敬遠したかったり、育休明けで自身のエンジンが正常に動いていないというのであれば、皮膚科や泌尿器科、あるいは耳鼻咽喉科などが合っているのではないかと思う。なぜかというと、内科や外科に比べて患者数や処置が比較的に少ないからだ。
要は一番大切なのは「人気があるか?」よりも、「自分に合っているか?」だろう。それを見極めるよい機会が、看護学生の時に行う「病院実習」だ。実習は、外来、病棟のさまざまな科で行なわれるため、看護の現場を知るのに役立つだろう。